ネクタイの特徴
Sasanqua Classicsのネクタイが一般的な大量生産のネクタイと異なるのは、着物の生地を再利用していることだけではありません。
共布の使用
大剣・小剣の裏地には共布(表地と同じ布)を使用しています。
一般的な大量生産のネクタイは、コストダウンのために表地と裏地に異なる布を使用することがありますが、Sasanqua Classicsのネクタイは手触り・見栄え・品質を重視し、ブランドタグ・芯地を除いては全て表地と同じ着物を再利用した正絹を使用しております。
3枚はぎ
一般的にネクタイは、布を45度の角度で斜めに裁った「正バイアス」の布で製造されます。正バイアスは布を縦や横に裁った場合と比較して伸びやすく、締め心地が良くなるとともに着用しやすくなるのが理由です。
また、通常は大剣・小剣・中はぎという3枚に裁った布を縫い合わせて1本のネクタイにしますが、結び目より下(体の正面に出てくる部分)に縫い合わせた部分が出てこないように、大剣・小剣の布は長く、中はぎは短くすることがほとんどです。
このような一般的なネクタイの型紙では、布の幅が37~38cm(鯨尺の1尺)で固定されている着物の布では幅が足りず、着物の布を利用したネクタイを作る際には、中はぎを1枚追加した「4枚はぎ」にする作例が多く見られます。
4枚剥ぎにすることで比較的容易に着物の布をネクタイに作り替えることができますが、その型では、大剣と中はぎの縫い目が体の正面に見えてしまいます。
これを可能な限り回避するため、Sasanqua Classicsは試作を重ねて正バイアスでも「3枚はぎ」にできる型を作りました。
身長175cm程度までの方で、結び方が「ウィンザーノット」でしたら、結び目内に縫い目が隠れる程度の長さを確保しています。
職人による手縫い
芯地をくるむ部分(裏側真ん中近辺を通る縫い目)は、国内のネクタイ専門職人による手縫いです。
手縫いは機械縫いと比較してネクタイが自然に伸縮しますので、結びやすくつけ心地も良くなります。